餃子がくっついてしまう原因には様々ありますが、解決策の一つとして、焦げつきにくいよう加工されたフッ素樹脂加工のフライパンを使用するという方法が挙げられます。
この記事では、餃子がくっついてしまうことを解決したい方向けに、フッ素樹脂加工のフライパンについてお話ししたいと思います。
フッ素樹脂加工のフライパンを使えば餃子はくっつきにくい!?
餃子がフライパンにくっつかないようにするための手っ取り早い方法は、フッ素樹脂加工のフライパンを使うことです。
フッ素樹脂加工のフライパンには非粘着性があって表面がツルツルとしているため、食材がくっつきにくいという特徴があります。
そのような性質があることから、調理するときに油を引く必要がありません。
油を引かずに調理をしても食材がくっつかないことが、フッ素樹脂加工のフライパンが多くの家庭で使用されるようになった最大の理由だといえるでしょう。
フッ素樹脂加工のフライパンは料理が苦手な人におすすめ
フッ素樹脂加工のフライパンは、鉄製のフライパンを使うときのように下準備をする必要がなく、すぐに調理を始めることができるため、料理が苦手な方におすすめ。
表面がコーティングされていない鉄製のフライパンを使って調理をする場合、空焚きをしたり油を馴染ませたりと、食材を焦げつきにくくするためにフライパンを使い始める前のひと手間が必要です。
しかし、フッ素樹脂加工のフライパンであれば、ササッと表面を洗うだけですぐに調理を始めることができますし、食材がくっつきにくいように作られているため、料理を終えた後のお手入れも簡単です。
フッ素樹脂加工のフライパンの特徴
- 非粘着性があるため、食材がくっつきにくい
- 鉄製に比べて熱が伝わりにくく焦げにくい
- 油を引かずに調理ができる
- 調理を始めるとき、下準備なしですぐに使える
- 高温調理に向いていない
- たわしでゴシゴシ洗うと表面加工が剥がれる
- 料理初心者向きのフライパン
鉄製のフライパンの特徴
- 食材に熱が伝わりやすい
- 使えば使うほどフライパンに油が馴染んで調理しやすくなる
- 高温調理に適している
- 調理する前に空焚きをする必要がある
- 熱が伝わりやすく、焦げやすい
- 重いものが多く、扱いにくい
- 料理上級者向きのフライパン
フッ素樹脂加工がくっつきにくい理由
例えば、鉄製のフライパンでお肉を焼いたとき、お肉がフライパンにくっついてしまう場合があります。
これは、お肉の肉汁が蒸発した際に炭となり、炭がフライパンにくっついてしまうということが主な原因です。
フッ素樹脂加工のフライパンは、ある程度高温で調理しても水や油をはじくという性質があるため、お肉を焼いて炭ができても、それが表面にくっつくことはありません。
フッ素樹脂加工は、こうした水や油をはじく性質を生かして、フライパンなどの調理器具のほか、レインコートなどの雨具やキャンプ用品などにも使用されています。
そして、フッ素樹脂の代表的なものが、テフロン加工で有名なテフロンになります。
テフロン加工とフッ素樹脂加工の違いは?
ホームセンターなどでフライパンを買おうと色々な製品を見比べたとき、フッ素樹脂加工と表記された製品や、テフロン加工と表記された製品を見かけたことがあると思います。
これらの製品は表記が違うことから、一見違う意味として捉えられがちですが、テフロン加工と書かれた製品も、実は同じフッ素樹脂加工のフライパンなのです。
テフロンとは
ポリテトラフルオロエチレンというフッ素原子と炭素原子のみで形成されるフッ素樹脂の一つ。
このポリテトラフルオロエチレンを初めて発見したのが、デュポン社の研究員の方でした。
その後、デュポン社はこのポリテトラフルオロエチレンの特許を取得し、これをテフロンとして商標登録をしたのです。
テフロンは摩擦が生じにくく、くっついたり焦げ付いたりしにくいという性質があるため、フライパンの表面を塗装するなど、調理器具の表面コートとして多用されています。
テフロンについてのおさらい
- アメリカのデュポン社が初めて発見したポリテトラフルオロエチレンのこと
- フッ素樹脂の一つ
- ポリテトラフルオロエチレン発見後、デュポン社がテフロンという商標で特許申請
- 摩擦が生じにくいため、くっつきにくく、焦げにくい
- 主に調理器具の表面加工に用いられる
※テフロンの特許は、現在デュポン社から独立したケマーズ社が保有。
フッ素樹脂加工のフライパンの種類
ホームセンターなどで販売されているフッ素樹脂加工のフライパンの主な種類には、ダイヤモンドコートやマーブルコートがあります。
この2種類のコーティングの特徴はほとんど同じなのですが、フッ素樹脂以外に使用されている材質に違いがあるため、それぞれの加工について詳しくみていきましょう。
ダイヤモンドコート
ダイヤモンドコートは、人工ダイヤモンドをフッ素樹脂に混ぜ合わせて作るフッ素樹脂加工の一つです。
摩擦に強く、加工が剥がれにくいというのが主な特徴。
利便性の高いテフロン加工のフライパンは、食材がくっつかないことが人気となって急速に普及した革命的なフライパンです。
しかし、テフロン加工には、加工が剥がれやすいという大きな問題点がありました。
そして、その問題を解決するために50年以上にもわたって研究が重ねられ誕生したのが、ダイヤモンドコートです。
フッ素樹脂に人工ダイヤモンドを混ぜ合わせてフライパンにコーティングすることで、より摩擦に強く、加工が剥がれにくいフライパンを作ることに成功しました。
マーブルコート
マーブルコートは、大理石の粒子をフッ素樹脂に混ぜ合わせて作るフッ素樹脂加工の一つです。
摩擦に強く、加工が剥がれにくいのが主な特徴。
フッ素樹脂加工のフライパンの最大の問題点であった、加工が剥がれやすいという問題を解決するために生み出された商品がマーブルコートのフライパンです。
大理石の粒子を加えたフッ素樹脂をフライパンの表面にコーティングすることで、加工が剥がれにくく耐久性の高いフライパンが誕生しました。
フッ素樹脂加工を長持ちさせるためのポイント4つ
折角ダイヤモンドコートやマーブルコートを使っていても、扱い方が悪ければコーティングが剥がれてしまう可能性があります。
加工を長持ちさせるためにも、やってはいけない使用方法を押さえておきましょう。
高温調理しない
フッ素樹脂加工のフライパンを必要以上に高温で加熱してしまうと、加工を傷つける原因となります。
特に油を引いて使用する際は、食材を入れるまでにフライパンを温めすぎてしまわないようにすることが重要です。
フライパンの温度が高くなりすぎないよう、できる限り中火で調理するようにするなど、注意するようにしましょう。
金属製の調理器具を使わない
フッ素樹脂で加工されたフライパンの表面を傷つけないためには、金属製の調理器具を使わないことが重要です。
金属製の調理器具がフライパンの表面に当たったり擦れたりしてしまうと、コーティングがいたみやすいため、木製のヘラなどで調理すると良いでしょう。
ヘラに焦げがこびりついた状態で使用しても、コーティングを傷つける原因となります。
フッ素樹脂加工のフライパンで調理する場合は、きれいな状態の木製調理器具を使うようにしましょう。
完成した料理はすぐにフライパンから移そう
完成した料理をフライパンから器に移さずに放置してしまうことも、コーティングを劣化させる原因となります。
特に塩分濃度が高い料理は注意が必要。
塩分はコーティングに浸透しやすいため、できるだけ早めに料理を器に盛り付ける必要があります。
さらに注意してほしいポイントが、料理を器に移した後のフライパンをすぐに洗うようにすることです。
当然、器に移した後もフライパンには塩分が付着しているため、調理を終えたらすぐにフライパンを洗うようにしましょう。
ゴシゴシ洗わない
フッ素樹脂加工のフライパンをたわしでゴシゴシ洗ってしまうと、コーティングが剥がれてしまうため、洗い方には注意する必要があります。
フッ素樹脂加工を傷つけないフライパンの洗い方
- フライパンが冷めないうちに、水やお湯で濡らしたキッチンペーパーで汚れを拭き取る
- お湯にフライパンをつけて、台所用洗剤とスポンジで軽く洗う
- フライパンに水やお湯を入れて火にかけ、汚れを浮かせてからスポンジで拭き取る
このような方法で洗えば、よりコーティングを長持ちさせることができます。
クレンザーや漂白剤は表面に細かい傷をつけてしまう可能性があるため、コーティングの保護を考えると、あまり使用しない方が良いでしょう。
まとめ
以上、今回は餃子がフライパンにくっついてしまうという悩みを解消したい方向けに、フッ素樹脂加工のフライパンについてお話しいたしました。
餃子がフライパンにくっついてしまう原因には様々な原因が考えられますが、手っ取り早く解決したい場合は、フッ素樹脂加工のフライパンを使ってみてはいかがでしょうか。
フッ素樹脂でコーティングしたフライパンの表面は、水や油をはじいて食材がくっつきにくいという特徴があります。
さらに、扱いやすいフライパンとしても有名で、鉄製のフライパンなどのように、調理をする前に空焚きをしたり油を馴染ませたりする必要がないため、料理初心者におすすめのフライパンです。
食材が焦げ付きにくいフライパンなので、汚れが落としやすく、調理を終えてからの後片付けもラクできます。
しかし、過度な高温で調理したり表面をゴシゴシ洗ったりすると、コーティングが剥がれてしまいやすいため、取り扱いには注意が必要ということだけは覚えておきましょう。
コーティングが剥がれてしまえば、折角のフッ素樹脂加工のフライパンが台無しです。
フッ素樹脂加工が長持ちするように、優しく取り扱ってあげましょう。
本記事は以上になります。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。